Japanese
English
臨床報告
虫垂杯細胞カルチノイドの1例
A case of goblet cell carcinoid
平沼 知加志
1
,
服部 昌和
1
,
遠藤 直樹
1
,
大田 浩司
1
,
宮永 太門
1
,
道傳 研司
1
Chikashi HIRANUMA
1
1福井県立病院外科
キーワード:
虫垂
,
杯細胞カルチノイド
Keyword:
虫垂
,
杯細胞カルチノイド
pp.1301-1304
発行日 2010年9月20日
Published Date 2010/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103194
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要旨:患者は37歳,男性.2007年4月下旬に腹痛および発熱のため近医を受診した.急性虫垂炎および腹腔内膿瘍と診断され,緊急手術を施行した.術後の病理検査結果で虫垂杯細胞カルチノイド,遠位断端陽性と診断され,当科を紹介された.腹部CT検査では右腸腰筋前方に大きな膿瘍を認めたが,画像上では残存虫垂を同定できなかった.リンパ節郭清を伴う回盲部切除および腹腔ドレナージを施行し,術中に遺残虫垂を確認できたため,これも含めて摘出した.術後の病理検査結果では遺残虫垂に腫瘍の残存を認めたが,回盲部組織には腫瘍浸潤を認めず,リンパ節転移も認めなかった.術後の厳重な経過観察が必要と考えられた.
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