Japanese
English
臨床報告
虫垂杯細胞カルチノイドの1切除例
A resected case of goblet cell carcinoid of the appendix
後藤 正和
1
,
三浦 連人
1
,
木下 貴史
1
,
松山 和男
1
,
森本 忠興
1
,
田代 征記
2
Masakazu GOTO
1
1公立学校共済組合四国中央病院外科
2倚山会田岡病院外科
キーワード:
虫垂杯細胞カルチノイド
,
腹腔鏡下虫垂切除術
,
腹腔鏡補助下回盲部切除術
Keyword:
虫垂杯細胞カルチノイド
,
腹腔鏡下虫垂切除術
,
腹腔鏡補助下回盲部切除術
pp.291-294
発行日 2012年2月20日
Published Date 2012/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103970
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要旨
症例は69歳,女性.右下腹部痛を主訴に当院を受診し,精査の結果,急性虫垂炎と診断され腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.術後病理組織検査で虫垂杯細胞カルチノイドと診断された.腫瘍径5cm,mitotic activity 10mitoses/10HPFであり高悪性度と考えられたため,初回手術後57日目に腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行した.追加切除標本では虫垂切除断端近傍に腫瘍細胞残存を認めたが,リンパ節転移は認めなかった.術後は再発予防のため,S-1内服による補助化学療法を行い経過観察中である.稀な虫垂杯細胞カルチノイド症例を経験し,切除虫垂の病理組織検査の重要性と,虫垂杯細胞カルチノイドでは悪性度に応じた追加治療が必要であることを再確認した.
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