Japanese
English
特集 消化器外科手術における新しい潮流
Indocyanine green(ICG)蛍光観察による肝切除
Indocyanine green fluorescence usefulness in liver resection
金子 順一
1
,
石沢 武彰
1
,
國土 典宏
1
Junichi KANEKO
1
1東京大学肝胆膵・人工臓器移植外科
キーワード:
indocyanine green(ICG)
,
蛍光観察
,
肝切除
,
腹腔鏡
,
肝細胞癌
Keyword:
indocyanine green(ICG)
,
蛍光観察
,
肝切除
,
腹腔鏡
,
肝細胞癌
pp.642-649
発行日 2010年5月20日
Published Date 2010/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103053
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要旨:Indocyanine green(ICG)は暗緑青色の色素で,肝機能検査で頻用される薬価収載された検査薬である.ICGは励起光によって蛍光を発するが,この蛍光は不可視な近赤外光で生体内透過性が高く,約5~10mm程度の組織を通過し,近赤外光を観察するカメラ装置で観察することが可能である.この特性を利用し,近年,肝区域,胆囊静脈環流領域,胆管の同定や肝切除後の胆汁リークテスト,肝細胞癌や転移性肝腫瘍の同定,生体肝移植,腹腔鏡下手術に応用され始めている.この古くて新しい薬物を用いた,ICG蛍光法によるナビゲーション手術は肝切除術をより安全にする可能性がある.今後,さらなる発展が期待される.
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