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臨床研究
根治度C胃癌症例の予後予測における末梢血中CD57陽性natural killer T(NKT)細胞測定の有用性
Measuring CD57 NKT cell proportion to predict gastric cancer prognosis in noncurative surgery
赤木 純児
1
,
深見 賢作
1
,
増田 吉弘
1
,
高井 英二
1
,
柳下 芳寛
2
,
馬場 秀夫
3
Junji AKAGI
1
1国立病院機構熊本南病院外科
2国立病院機構熊本南病院麻酔科
3熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科学
キーワード:
根治度C胃癌
,
NKT
,
CD57
Keyword:
根治度C胃癌
,
NKT
,
CD57
pp.119-124
発行日 2010年1月20日
Published Date 2010/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102942
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要旨:われわれはCD57陽性NKT(CD57NKT)細胞の割合が進行胃癌の独立予後判定因子となることを報告した.今回,根治度C胃癌の14症例(CD57NKT細胞高値群8例,低値群6例)に関して,CD57NKT細胞の割合とその予後との関連について検討した.術後2年以上生存した5症例のうち4症例はCD57NKT低値群であり,生存期間2年未満の9症例中7症例はCD57NKT高値群であった(p=0.0363).低値群のMST(生存期間中央値)が31.3か月であったのに比べて高値群のMSTは9か月であり,高値群の累積生存率は低値群のそれに比べ有意に低下していた(logrank p=0.0033).HIV末期患者,移植の長期生存者,癌患者で増加したCD57NKT細胞は免疫の抑制に関与していることが報告されている.進行胃癌で増加したCD57NKT細胞も癌免疫の抑制に関与していることが考えられ,また,その測定は根治度C胃癌の予後判定に有用であると考えられる.
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