原著
Natural Killer (NK)細胞の活性と性差
古川 和美
1
,
岡村 州博
1
,
中岫 正明
1
,
山田 和徳
1
,
古橋 信晃
1
,
鈴木 雅洲
1
Kazumi Furukawa
1
1東北大学医学部産科婦人科学教室
pp.297-298
発行日 1983年4月10日
Published Date 1983/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206793
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最近,生体防御機構の1つとしてNatural killer (NK)細胞が注目されている。ヒトNK細胞は感作を必要とせずにある種の腫瘍やcell lineをtargetとして,これらをlyseさせる作用を持っているなど,多くの報告がみられるが,大別して以下の3つに分けられる。1) he—matopoietic regulation1),2)ウイルスに対する抵抗性2),3)腫瘍の自然発生への監視機構3)である。このNK活性は種々の因子,例えば,年齢,性,HLA typeなどにより変動するといわれている。性の違いによるNKの変動は男性の方が活性が高いという報告が多いが,変化ないという報告もあり一定しない。今回,我々はこの性差を調べ,かつ女性における性周期における差についても若干検討を加えた。
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