Japanese
English
特集 免疫系を介したシステム連関:恒常性の維持と破綻
Ⅴ.免疫と代謝
NKT細胞と脂肪組織
NKT cells in adipose tissue - roles in the development in obesity
岩渕 和也
1
,
佐藤 雅
1
Iwabuchi Kazuya
1
,
Satoh Masashi
1
1北里大学医学部免疫学
キーワード:
CD1d
,
diet-induced obesity
,
adipocytes
,
inflammation
,
NKT
Keyword:
CD1d
,
diet-induced obesity
,
adipocytes
,
inflammation
,
NKT
pp.130-134
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200969
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脂肪組織は力学的な防護(クッション)やエネルギー貯蔵といったやや受身的な機能ばかりではなく,近年では内分泌・代謝器官としての機能を有する能動的な側面が注目されている1)。また,脂肪組織には様々な免疫担当細胞が存在し,皮下脂肪(鼠蹊部)と内臓脂肪(精巣上体周囲)でその構成が違うことも報告された2)。内臓脂肪にはNKT(natural killer T)細胞をはじめとした自然免疫寄りの細胞—論文中ではancestral type(祖先型)—が分布し,皮下脂肪ではαβT細胞やB細胞などadaptive type(適応免疫型)の細胞が分布する傾向にあると記述されている。本稿では,マウス内臓脂肪組織におけるNKT細胞の機能,特に脂肪細胞との相互作用と肥満・インスリン抵抗性(以降,単に肥満とのみ記載)における役割について解説したい。
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