絵で見る免疫学 基礎編・11
細胞の生と死・2
殺し屋の足跡—NK細胞(natural killer cell)
高木 淳
1
,
玉井 一
2
,
隈 寛二
2
1ダイナボット(株)器機診断薬事業部
2隈病院
pp.1444-1445
発行日 2000年11月1日
Published Date 2000/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905657
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はじめに
殺し屋には,消すべき標的を間違いなく探り出し,素早く始末する実行力が要求される.そのためには確実な手がかりが必須である.その手がかりとは,標的細胞の表面に発現しているMHCI分子である.MHC I分子のもとには,CTL(細胞傷害性T細胞)ともう1人の殺し屋であるNK細胞が様子を探りにやってくる.
CTLは骨髄で産生され,胸腺における“生と負の選択”や末梢における“高度に活性化された樹状細胞”に活性化されるなど殺し屋になるための厳しい訓練を受け,やっと1人前に成長する.一方,もう1人の殺し屋であるNK細胞は同じリンパ球に分類され,骨髄でも産生されるが,主に腸や肝臓にある造血幹細胞で産生される.しかし,その生い立ちは不明なところが多い.
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