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特集 内視鏡下手術―もう一歩のステップアップのために
内視鏡下系統的乳腺切除術・内視鏡下腋窩リンパ節手術の理論と実際
Systematic and oncoplastic mastectory with axirally dissection by endoscopic procedure
山形 基夫
1
,
松田 年
1
,
杉山 順子
1
,
加茂 知久
1
,
森下 友起恵
1
,
佐藤 一雄
1
,
林 成興
1
,
藤井 雅志
1
,
高山 忠利
1
Motoo YAMAGATA
1
1駿河台日本大学病院外科
キーワード:
内視鏡下乳腺手術
,
内視鏡下腋窩リンパ節郭清術
,
内視鏡補助下センチネルリンパ節生検
Keyword:
内視鏡下乳腺手術
,
内視鏡下腋窩リンパ節郭清術
,
内視鏡補助下センチネルリンパ節生検
pp.1723-1731
発行日 2009年12月20日
Published Date 2009/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102906
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要旨:近年,乳癌に対する低侵襲治療やoncoplastic surgeryの概念が普及し,乳房の整容性について注目されている.われわれは乳輪アプローチによる内視鏡下乳房温存手術の有用性と術後遠隔成績について,通常法と遜色がないことを報告してきた.乳癌のような長期生存が可能な疾患においては長期的侵襲の軽減,すなわち整容性とともに上肢の機能をいかに温存するかが術後のQOLを確保するうえで重要である.現在われわれは,乳房の整容性保持のため乳腺部分切除から皮下乳腺全摘術までを同一の手術創から一期的に施行できる内視鏡下系統的乳腺切除術を施行している.また内視鏡下腋窩リンパ節郭清術の長期成績から上腕の浮腫や機能障害はほとんどみられず,長期的な侵襲の低下と十分な整容性が認められており,この2つの術式を用いた乳房温存術式の理論と実際について述べた.現在種々の低侵襲治療が開発されているが,本法は腫瘍の大きさにかかわらず施行できるため有用であると考えられる.
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