カラーグラフ エキスパート愛用の手術器具,手術材料・12
肝切除に愛用の手術器具・材料
有田 淳一
1
,
國土 典宏
1
Junichi ARITA
1
1東京大学大学院医学系研究科肝胆膵・人工臓器移植外科
pp.1637-1643
発行日 2009年12月20日
Published Date 2009/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102891
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はじめに
肝切除は最近の20年間で世界的に進歩し,安全性も格段に向上したが,いうまでもなく手術器械の開発・改良もその一翼を担っている.肝切除を確実・安全に行うために注意する点を手術の進行順に挙げると,①皮膚切開や開腹(胸)法の選択あるいは肝授動により目的とする肝離断のために必要十分な視野を得ること,②肝離断面を離断前に正確に把握し,予定したラインで肝離断を進めること,③よい視野で脈管損傷なく肝実質を離断すること,④露出した各脈管を確実に処理すること,⑤離断面に肝離断中の出血量を減らす工夫が重要である.いずれの手順においても手術器具の選択は重要な要素である.
本稿では,われわれが使用している手術器具を紹介・説明する.
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