Japanese
English
臨床報告・1
ABO不適合生体肝移植術後にサイトメガロウイルス感染症を発症し,経過中に多形紅斑を認めた1例
Erythema multiforme during cytomegaloviral infection after ABO-incompatible living donor liver transplantation:a case report
吉松 正憲
1
,
副島 雄二
1
,
吉住 朋晴
1
,
内山 秀昭
1
,
武冨 紹信
1
,
前原 喜彦
1
Masanori YOSHIMATSU
1
1九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科
キーワード:
多形紅斑
,
ABO不適合生体肝移植
,
免疫抑制剤
,
サイトメガロウイルス
,
ガンシクロビル
Keyword:
多形紅斑
,
ABO不適合生体肝移植
,
免疫抑制剤
,
サイトメガロウイルス
,
ガンシクロビル
pp.107-111
発行日 2009年1月20日
Published Date 2009/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102448
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はじめに
ABO不適合肝移植後は,抗原抗体反応による超急性拒絶反応と移植後に通常認められるT細胞による急性拒絶反応を抑制するために十分な量の免疫抑制剤が投与される1,2).その結果として,しばしばサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:以下,CMV),ヘルペスウイルス,EBウイルスなどのウイルス感染を臨床経過上認め3~5),いったん発症すると重篤な合併症を引き起こすこととなる.
今回,ABO不適合生体肝移植術後にCMV感染症を発症し,経過中にCMV感染もしくは治療剤であるガンシクロビル(ganciclovir:以下,GCV)が原因と考えられる多形紅斑を認めた症例を経験したので報告する.
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