Japanese
English
症例
サイトメガロウイルス感染を伴った多形紅斑の1例
Erythema Multiforme Associated with Cytomegalovirus Infection
大阿久 聡恵
1
,
長田 麻友美
1
,
原 真喜子
1
,
勝呂 麻弥
2
,
山本 圭
2
,
田部井 弘一
2
,
松永 直久
3
,
青笹 尚彦
1
Satoe OAKU
1
,
Mayumi NAGATA
1
,
Makiko HARA
1
,
Maya SUGURO
2
,
Kei YAMAMOTO
2
,
Koichi TABEI
2
,
Naohisa MATSUNAGA
3
,
Naohiko AOZASA
1
1立正佼成会附属佼成病院,皮膚科(主任:青笹尚彦部長)
2同,消化器内科(主任:高橋信一部長)
3帝京大学医学部附属病院,感染制御部,部長
キーワード:
サイトメガロウイルス
,
多形紅斑
Keyword:
サイトメガロウイルス
,
多形紅斑
pp.377-380
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000627
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64歳,女性。8日前から全身に紅斑,丘疹と水疱が出現し,粘膜症状を伴った。生検で多形紅斑と診断した。粘膜症状を伴う皮疹の急な拡大,肝逸脱酵素の上昇のため,ステロイドセミパルス療法を行った。サイトメガロウイルス(CMV)に対するIgM抗体と,IgG抗体が陽性であり,血中CMV抗原も陽性であった。しかしながら,CMV感染を示唆する臓器病変を認めず,無治療で抗原は陰性化した。その後はプレドニゾロン内服で皮疹は改善した。CMV感染症には多形紅斑を伴いうる。近年,本邦ではCMV抗体の保有率が低下しているため,同様の症例が今後増加する可能性が考えられた。
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