特集 日常診療における角膜内皮
2 サイトメガロウイルス角膜内皮炎
小泉 範子
1
1同志社大学生命医科学部医工学科
キーワード:
サイトメガロウイルス
,
CMV
,
サイトメガロウイルス角膜内皮炎
,
コインリージョン
,
ガンシクロビル
Keyword:
サイトメガロウイルス
,
CMV
,
サイトメガロウイルス角膜内皮炎
,
コインリージョン
,
ガンシクロビル
pp.1407-1411
発行日 2020年12月5日
Published Date 2020/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001953
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角膜内皮炎は角膜内皮細胞に特異的な炎症を生じる疾患であり,限局性の角膜浮腫と角膜後面沈着物(KPs)を認める。1982年にKhodadoustとAttarzadehにより初めて報告された比較的新しい疾患概念であり1),当時は自己免疫が関与する病態と考えられていた。その後,単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)2)3)や,水痘帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus:VZV)4)などのウイルスの関与が報告され,アシクロビル等の抗ヘルペスウイルス薬とステロイド薬による治療が行われるようになった。しかし臨床の現場では,これらの治療に反応せず水疱性角膜症となる予後不良の症例があることが知られており,特発性角膜内皮炎と診断されてきた。
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