特集 肛門疾患診療のすべて
6.裂肛
裂肛の保存的治療
東 光邦
1
Mitsukuni AZUMA
1
1東肛門科胃腸科クリニック
pp.169-173
発行日 2008年10月22日
Published Date 2008/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102331
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要旨 裂肛はよくみられる痔疾患で,特に若い女性に多い.排便習慣や排便障害が原因になることが多いので,生活指導を行うなどの保存的治療が優先される.急性期・慢性期に分類すると,急性期は比較的早期に治癒するが,慢性期に移行して肛門狭窄や肛門ポリープなどを呈するようになると外科的治療が必要となることもある.通常の坐剤・軟膏だけでなくニトログリセリン軟膏,カルシウム拮抗剤,ボツリヌス菌毒素の局所投与などの新たな治療法が提示されているが,副作用などの問題もあり,裂肛の治療法としては確立していない.
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