Japanese
English
特集 膵臓外科の新たな展開
急性膵炎における外科治療の現況
Surgical treatment of acute pancreatitis
杉山 政則
1
,
鈴木 裕
1
,
阿部 展次
1
,
森 俊幸
1
,
跡見 裕
1
Masanori SUGIYAMA
1
1杏林大学医学部外科
キーワード:
感染性膵壊死
,
necrosectomy(膵壊死部摘除術)
,
閉鎖式持続洗浄
,
open drainage(オープンドレナージ)
Keyword:
感染性膵壊死
,
necrosectomy(膵壊死部摘除術)
,
閉鎖式持続洗浄
,
open drainage(オープンドレナージ)
pp.1649-1654
発行日 2007年12月20日
Published Date 2007/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101961
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:急性膵炎の治療の原則は保存的治療であり,軽症膵炎(浮腫性膵炎)ではほとんどが軽快する.重症膵炎(壊死性膵炎)では臓器不全や重症感染症を伴いやすく,死亡率が高い.従来行われていた壊死性膵炎(非感染性)に対する早期手術は治療成績が不良であり,保存的集中治療が適応となる.後期にみられる感染性膵壊死はnecrosectomyの適応であり,壊死巣摘除後にドレナージ(閉鎖式持続洗浄またはopen drainage)を行う.感染性膵壊死の診断には経皮的穿刺吸引による細菌培養が有用である.膵膿瘍や症状・合併症を有する膵仮性囊胞はドレナージの適応であり,経皮的あるいは内視鏡的ドレナージが困難または無効な場合は手術的ドレナージを行う.胆石性膵炎例の胆囊結石に対しては膵炎消退後の同一入院期間中に胆囊摘出術を行う.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.