特集 癌診療に役立つ最新データ2007-2008
Ⅳ.乳癌
乳癌の疫学に関する最新のデータ
岡﨑 邦泰
1
,
森本 忠興
2
Kuniyasu OKAZAKI
1
1くにとみ外科胃腸科医院
2徳島大学
pp.103-108
発行日 2007年10月22日
Published Date 2007/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101891
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要旨:近年,欧米諸国での乳癌の罹患数は上昇しているが,死亡数は低下している.日本では罹患数,死亡数ともに上昇している.日本における乳癌罹患数はここ25年で3.36倍,死亡数は55年間で7.46倍となり,今後の大幅な増加が懸念される.乳癌の救命に対して検診は重要であるが,乳癌発見の動機を岡山県でみると検診で発見されたものは約20%以下で,大多数の患者は検診を利用していない.検診未受診者をいかにして受診させるかが今後の大きな課題である.乳癌の危険因子は種々のものが拳げられるが,近年の日本人女性のライフスタイルの変化が高エストロゲン環境を作り出し,乳癌発生を増加させていることが推定される.
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