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特集 癌化学療法レジメンの選択とその根拠:乳癌・肺癌・甲状腺癌
甲状腺悪性リンパ腫に対する化学療法レジメン
The regimen of the chemotherapy for the thyroid lymphoma
鈴木 眞一
1
,
菅野 英和
1
,
伊藤 淳
1
,
伊藤 泰輔
1
,
河原 正典
1
,
旭 修司
1
,
阿美 弘文
1
,
福島 俊彦
1
,
関川 浩司
1
,
竹之下 誠一
1
Suzuki Shinichi
1
1福島県医科大学第2外科
キーワード:
甲状腺悪性リンパ腫
,
非ホジキンリンパ腫
,
CHOP療法
,
橋本病
Keyword:
甲状腺悪性リンパ腫
,
非ホジキンリンパ腫
,
CHOP療法
,
橋本病
pp.941-945
発行日 2003年7月20日
Published Date 2003/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101449
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甲状腺悪性リンパ腫(TL)は甲状腺悪性腫瘍の2~5%を占め,節外性リンパ腫の約2%を占めている.橋本病を前駆として発症するとされ,多くは非ホジキンリンパ腫でB-cell由来のdiffuse large cellのものが多い.
TLの治療方針としては,化学療法が第一選択であり,とくにCHOPやCHOP-likeのEpi-VEP療法を施行する.3コースでCRが得られない場合には,局所放射線照射を単独または化学療法併用で追加する.拡大根治手術は,予後を改善する根拠がないので行わない.ホジキン病にはABVD療法を行い,MALTリンパ腫に対しては,通常のCHOP療法か放射線療法か手術療法かいまだ確立していない.さらに抗CD20抗体を用いたモノクローナル抗体治療も考慮されるようになった.
以上,TLでは化学療法が第1選択の治療であり,CHOPおよびCHOP-likeレジメンに局所放射線療法を追加して行う.
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