Japanese
English
特集 癌肝転移の治療戦略
転移性肝腫瘍に対する温熱療法
Hyperthermia for metastatic malignant liver tumor
坂本 匡人
1
,
永田 靖
1
,
光森 通英
1
,
坂本 隆吏
1
,
河村 幸子
1
,
荒木 則雄
1
,
小倉 昌和
1
,
増永 慎一郎
2
,
平岡 眞寛
1
Sakamoto Masato
1
1京都大学大学院医学研究科放射線医学講座腫瘍放射線科
2京都大学大学院医学研究科原子炉実験所原子炉医療基礎研究施設
キーワード:
温熱療法(ハイパーサーミア)
,
深部領域加温
,
誘電加温
,
併用療法
,
DSM
Keyword:
温熱療法(ハイパーサーミア)
,
深部領域加温
,
誘電加温
,
併用療法
,
DSM
pp.783-785
発行日 2003年6月20日
Published Date 2003/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101415
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手術不能な転移性肝腫瘍に対する治療法の1つに温熱療法がある.この時の加温方法には主に深部領域加温あるいは組織内加温が用いられるが,当科では8 MHzRF誘電加温装置を用いた深部領域加温による温熱治療をTAE,動注療法,放射線治療,免疫賦活剤などと併用しつつ行ってきた.1983~2000年に当科で温熱治療を行った転移性肝腫瘍症例の中で測温およびCTによる効果判定が可能であった45症例の内訳はCR 3例(7%),PR 17例(38%),NR 12例(27%),PD 13例(29%)で,1年生存率は32.5%であった.組織の加温に用いられる装置に依然改良の余地があり,治療中の測温技術や最適な併用療法の決定法など克服すべき点は多いが,温熱療法は手術不能な転移性肝腫瘍に対して有益な治療法である.
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