Japanese
English
特集 癌肝転移の治療戦略
癌肝転移に対する肝切除の術式とその成績
Surgical treatment of liver metastasis
小森山 広幸
1
,
萩原 優
1
Komoriyama Hiroyuki
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院外科
キーワード:
転移性肝癌
,
部分肝切除
,
系統的肝切除
Keyword:
転移性肝癌
,
部分肝切除
,
系統的肝切除
pp.751-755
発行日 2003年6月20日
Published Date 2003/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101409
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
転移をきたす癌は本来的には悪性度が高い癌であるが,転移巣の切除により長期生存が得られるのも事実である.癌の肝転移に対する切除の多くは大腸癌に由来するもので,他疾患での肝切除は少なく,また長期生存も稀である.大腸癌の肝転移巣切除には部分切除と系統的切除の2つが行われているが,治癒切除をしえた症例の比較では予後に差はない.切除例の30~50%に5年生存が認められており,単発性のみならず多発であっても条件が適えば切除が治療の第一選択となっている.肝切除以外に長期予後が期待できる治療法がない現状では,残肝機能を考慮したうえでの積極的な切除が予後を改善しうる治療法と考えられる.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.