胃癌外科におけるリンパ節郭清の始まりとその展開・5
Billroth―1881年―からMikulicz―1898年―まで(1)
高橋 孝
1,2
Takashi TAKAHASHI
1,2
1たむら記念病院外科
2亀有病院
pp.965-973
発行日 2006年7月20日
Published Date 2006/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100937
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【Billroth―1881年―以後の胃癌胃切除】
1881年1月29日の世界に先駆けた成功以来,Billrothの教室で行われた4例の幽門切除(胃切除)例については,同年4月(?)にWölfler1)によってその手術術式が詳細に報告されています.
これを糸口とするように,1881年のうちにヨーロッパ中で23例の胃切除がなされています.翌1882年には13例,1879年のPéanの最初の胃切除から数えますと,1882年末までに38例の胃切除が試みられましたが,このうち術死が34例(死亡率89%)で,4例のみが退院できたことになります.
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