Japanese
English
臨床研究
小児急性虫垂炎スコアの有用性
Utility of acute appendicitis scores in children
結城 敬
1
,
長尾 知哉
1
,
大久保 浩毅
1
,
清水 義雄
1
Yuki Kei
1
1JA長野厚生連佐久総合病院外科
キーワード:
急性虫垂炎
,
小児急性虫垂炎
,
急性虫垂炎の手術適応
,
スコア判定法
Keyword:
急性虫垂炎
,
小児急性虫垂炎
,
急性虫垂炎の手術適応
,
スコア判定法
pp.505-508
発行日 2006年4月20日
Published Date 2006/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100423
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はじめに
急性虫垂炎は,小児急性腹症のなかで最も頻度の高い疾患であるにもかかわらず,診断の遅れから穿孔後に手術されることも稀ではない1).小児の虫垂は内腔が閉塞しやすいうえに壁が薄く脆弱なため2),炎症が速やかに全層に波及し平均50時間で穿孔すると言われているが3),ひとたび穿孔すると腹腔内膿瘍や皮下膿瘍,腸閉塞といった合併症の頻度が非常に高くなり4,5)再手術率が増加し,在院日数も延長する.小児の腹痛では,患児の訴えが不確実である点や身体所見の解釈が客観性に欠ける点なども加わって正確な虫垂炎の診断は決して容易ではなく,手術の適否に関する信頼できる指標が求められている.
今回,われわれは小児急性虫垂炎スコアを作成し,手術適応および経過観察に有用な知見を得たので報告する.
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