Japanese
English
特集 大学病院では学べない外科臨床
I. 消化器外科
14.急性虫垂炎
Trends in surgical treatment of appendicitis
石川 成人
1
,
成田 正雄
1
,
真弓 俊彦
1
S. Ishikawa
1
,
M. Narita
1
,
T. Mayumi
1
1産業医科大学救急科
キーワード:
急性虫垂炎
,
interval appendectomy
,
保存的治療
Keyword:
急性虫垂炎
,
interval appendectomy
,
保存的治療
pp.465-469
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_465
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
急性虫垂炎は急性腹症の中でも日常診療においてもっとも遭遇する頻度が高く,避けることのできない疾患である.男性で8.6%,女性で6.7%の罹患率といわれており1),妊娠中の女性においては,産科手術以外での緊急手術としてもっとも多い.非典型的な症状・経過をたどる症例も多く,初期の段階では見逃されやすい疾患でもある.従来は緊急開腹手術が主流であったが,近年では画像診断の進歩や新規抗菌薬,腹腔鏡手術が普及したことにより治療方法には多くの選択肢がある.治療は,抗菌薬点滴や内服による保存的治療とドレナージや手術(開腹・腹腔鏡)とに大きく分かれるが,実際の臨床現場では施設設備・スタッフ体制などにより判断されているケースも多く,明確な基準は決まっていない.
© Nankodo Co., Ltd., 2020