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特集 外科医に求められる緩和医療の知識
癌性疼痛緩和のための薬物療法―最近の知見とオピオイドローテーション
Cancer pain management with opioid : the newly concepts and opioid rotation
堀 夏樹
1
,
寶田 潤子
1
,
小西 敏郎
1
Natsuki HORI
1
1NTT東日本関東病院緩和ケア科
キーワード:
癌性疼痛
,
WHO疼痛緩和ラダー
,
オピオイド
Keyword:
癌性疼痛
,
WHO疼痛緩和ラダー
,
オピオイド
pp.157-161
発行日 2006年2月20日
Published Date 2006/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100349
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要旨:WHOの疼痛緩和ラダーに則ることで90%程度の癌性疼痛が緩和される.このガイドライン使用に当たっては,非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)単独で長期に管理せず,早めのオピオイド導入が望ましい.オピオイド投与は,経口摂取可能であればオキシコドン徐放製剤とNSAIDsから開始するのが簡便で容易である.この際,突発痛に対してレスキュー用即効性モルヒネと緩下剤を必ず併用する.レスキュー回数が1日あたり3回以上,あるいは定時内服時刻前に疼痛が出現したら1日量の30~50%の増量を行う.有効な鎮痛が得られないときや副作用管理が困難なときは,ほかのオピオイドへのローテーションを検討する.日々の症状評価に応じてオキシコドン,フェンタニル,モルヒネを使い分けることが必要であり,十分なオピオイドが投与されているのに疼痛が残存するときは補助薬の併用を検討する.
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