Japanese
English
臨床報告・1
膀胱が滑脱した大腿ヘルニアの1例
A case of sliding hernia of the urinary bladder in femoral hernia
金子 和弘
1
,
田中 修二
2
,
塚原 明弘
1
,
畠山 勝義
1
Kazuhiro KANEKO
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器・一般外科学分野
2新潟県立小出病院外科
キーワード:
大腿ヘルニア
,
膀胱ヘルニア
,
術中膀胱造影検査
Keyword:
大腿ヘルニア
,
膀胱ヘルニア
,
術中膀胱造影検査
pp.245-247
発行日 2005年2月20日
Published Date 2005/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100046
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はじめに
鼠径部ヘルニアは外科診療上頻度の高い疾患の1つであり,一般に大腿ヘルニアはヘルニア門が狭いため鼠径ヘルニアと比べて嵌頓率が高い1).鼠径部ヘルニアにおける嵌頓臓器の大半は小腸と大網である1)が,稀な例として虫垂2),子宮3),膀胱4~11)などが報告されている.膀胱壁の一部が下部腹壁のヘルニア門から外方皮下に滑脱するものを膀胱ヘルニアと呼ぶが,鼠径輪から脱出することが多く大腿輪経由の脱出はきわめて稀である4).今回,筆者らはきわめて稀な膀胱が滑脱した大腿ヘルニアの1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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