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特集 手術のグッドタイミング
〔再手術のタイミング〕
腹壁創の哆開と再縫合
Dehiscence and re-suture of the abdominal wound
高 済峯
1
,
中島 祥介
1
Saiho KO
1
1奈良県立医科大学消化器・総合外科
キーワード:
創哆開
,
創感染
,
再縫合
Keyword:
創哆開
,
創感染
,
再縫合
pp.75-79
発行日 2005年1月20日
Published Date 2005/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100011
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要旨:開腹術後の創哆開は重篤かつ緊急の処置を要する術後合併症の1つであり,肥満,低栄養,創感染,ステロイドの長期使用などを誘因として発生する.再縫合のタイミングを考える際には,創自体が一時的な縫合閉鎖が可能な状態であるかに加え,感染傾向の有無を見極めることが必要である.腹部内臓の完全な腹壁外脱出を伴う場合は,腹腔内臓器の保護や患者の心理的ダメージを考え,ただちに再縫合を行うべきである.創局所や腹腔内の感染が存在する場合は,開放創としたまま被覆剤などによって腹部内臓を保護したうえで,感染の消退と哆開部の上皮化を待ち,待機的に筋層の再縫合あるいは修復を考慮する.
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