Japanese
English
特集 神経変性疾患におけるグリアの細胞骨格異常
総論と分類
Glial Cytoskeletal Abnormalities in Neurodegenerative Diseases
池田 研二
1
Kenji Ikeda
1
1東京都精神医学総合研究所神経病理部門
1Department of Neuropathology, Tokyo Institute of Psychiatry
キーワード:
glia
,
cytoskeleton
,
tau
,
glial fibrillary tangles
,
argyrophilic threads
Keyword:
glia
,
cytoskeleton
,
tau
,
glial fibrillary tangles
,
argyrophilic threads
pp.885-894
発行日 1996年10月1日
Published Date 1996/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901008
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はじめに
グリア細胞に一次性変性が起こるかどうかは永く議論されてきた。すでに1918年にSchaffer38)がグリアには二次的なグリア反応に加えて,グリアの"Eigenererkrankung"というものがあるのだということを主張している。以来,連綿とグリアに一次性変性が起こるかどうかが議論された。1970年の第6回国際神経病理学会でSeitelberger39)がいくつかの例を挙げて,"glial syndrome"という概念のもとにグリアの一次性変化について報告したが,その後,この方面の研究に進展はみられず,この問題についてはむしろ否定的な見解が支配的であった。最近になって,神経病理学の症例検索に免疫組織化学や新しい鍍銀法が導入された結果,一連のグリアの封入体が発見された。
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