Japanese
English
特集 Corticobasal degeneration
Corticobasal degenerationの臨床
Corticobasal Degeneration:Clinical Features
上野 エリ子
1
Eriko Ueno
1
1浴風会病院内科
1Department of Internal Medicine, Yokufukai Hospital
キーワード:
corticobasal degeneration
,
parkinsonism
,
cortical sign
,
medical imagings
Keyword:
corticobasal degeneration
,
parkinsonism
,
cortical sign
,
medical imagings
pp.505-512
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900954
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I.はじめに
Corticobasal degeneration(CBD)(当初はCor—ticonigral degeneration with neuronal achromasiaと命名された)は,1967年ボストンのRebeizら31,32)によって初めて報告されたものである。邦訳で大脳皮質基底核変性症といわれるように,病変は大脳,基底核,脳幹と多岐にわたり,パーキンソニズム関連の中でとらえられているようである。しかし初期の報告以来症例が少ないことも相俟って,しばらく注目されなかった。しかし1980年代後半から各施設より多くの症例があいついで発表され,ようやくその形がわかりかけてきた。しかしまた逆に,研究が進むにつれて,新たな問題に直面することもあり,いまだに疾患として,1つのentityをとり得るかどうかについては明らかにされていないのが現実と思われる。現在的には進行性核上性麻痺(PSP)36)との関連性が最も問題となっているが,結論は出ていないのが実状である。
筆者に与えられたテーマはCBDの臨床面であるので,ひとつひとつの症状を掘り下げて考察してみたい。なお,対象例は,以上の理由で主に剖検例1,6〜10,13,19,20,22,23,27〜30,32,33)の24例を主体としたが,生前診断をCBDとして臨床像を追っているものも参考にした。
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