Japanese
English
総説
神経言語学
Neurolinguistics
F.C. パン
1
Fred C. C, Peng
1
1国際基督教大学国際関係科
1Department of International Studies, International Christian University
pp.7-14
発行日 1989年1月1日
Published Date 1989/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206233
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
ここ数年,神経言語学が話題になり,活発にいろいろな形であるときには学会(例;日本神経言語学研究会が主催する毎年11月末の大会),又あるときには専門雑誌(例;Journal of Neurolinguistics,イギリスのパーガモン出版社発行)において語られて来た。しかし内容については,医学界の中ではまだ馴染まれていないようだ。その最大の理由は,神経心理学というもう一つの専門分野があることから,双方の重なりにより区別がつかないところにあると同時に,"言語学"という文句がついている故医学界の方々から敬遠される一方,逆に言語という概念があまりにも簡単に受けとめられてしまうところにあると思う。しいて言うならば,神経言語学も神経心理学と似通ったことをやっているかのように見られ,そこに懸念を持つ,あるいはそれ故に神経言語学を分からないまま無視してしまう方々も少なくないからである。それにもかかわらず,神経言語学は,新しい学問として,これからぐんぐん伸びて行くので,早く日本で馴染まれるよう期待する。その手がかりとしてこの総説を書くよう本誌編集委員の平山恵造教授にすすめられたので,執筆することにした。ここでひとまず平山教授に謝意を表したい。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.