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編集後記
有馬 正高
pp.589
発行日 1987年6月1日
Published Date 1987/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205928
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- 文献概要
脳と神経に障害をもつ疾病の種類は多いが,いろいろな技術の進歩にともない研究の方向も多面的なものになった。大別して,現象の解析を目標とするもの,原因や障害の機序の解明を目標とするもの,治療や予防の進歩を目的とするもの,などにわけられるように思われる。
現象の解析は臨床的な観察と検査成績が主体であるが,それらの知見にもとづいて原因や機序の解明へと進む場合と,診断や治療に役立てようとする場合とに分れる。読者はいろいろ検査を用いた現象の解析に関する研究論文を読みながらその手技や成績がどちらの道に発展するポテンシャルをもっているのかを想像する。自分のかかえている身近な問題である程,その内容について真剣に批判することになろう。
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