--------------------
編集後記
有馬 正高
pp.309
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205684
- 有料閲覧
- 文献概要
最近,本誌に投稿された論文が受理から掲載までに10カ月近くを要するようになっている。新しい知見を原著として公表することが学術雑誌に期待される重要な役割りとすれば,投稿から掲載までに永い時間がかかることはその論文,ひいてはその学術誌自体の価値を下げることになるという危惧がある。投稿者にとっても,受理された論文がなかなか誌上に出ないといらだたしい気持になろう。
ところで,一般に掲載が遅れる理由は受理に値する論文の投稿が多いことにある。事実,本誌に投稿される論文には力作が多く,そのこと自体は喜ばしいことといわなければなるまい。レフリーをしていてある種の重味を感じることが多く,著者の苦心を思うと出来るだけ採択したいという気持になるのである。それでも,本誌における論文の採択率はかなり厳しいものになっている。国内誌としてはかなり厳選されているといえよう。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.