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あとがき
金光 晟
pp.315
発行日 1983年3月1日
Published Date 1983/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205097
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第3号をおとどけする。今月は岩手大学の東儀教授から総説をいただいだ。status lacunarisの字義や定義から説きおこしていただき,解剖学の立場からすこぶる興味深く拝見させていただいた。
医学部の授業は解剖学にはじまり,解剖学の授業は解剖学名にはじまるようなもので,次々にでてくる解剖学名に誰しもが閉口するのは昔も今も同じらしい。この解剖用語については1895年にBaselで国際解剖学名が選定され,1935年にJenaでこれに修正が加えられ,1955年にParisで再度修正されて今日に至っている。その数は約5,500といわれる。もちろんこの国際解剖学名が解剖学名のすべてであるわけではない。例えば,H.Brausの人体解剖学教科書3巻で使用されている解剖用語をその索引から推算すると7,000ほどである。もっとも,国際解剖学名と名うっているけれど実際に教科書や論文でこれを忠実に使用しているのは日本とドイツであるという話を聞いたことがある。
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