書評
—G. E. Solomon. F.Plum 著 佐野 圭司 監訳—てんかん診療の実際
福山 幸夫
1
1東京女子医科大学
pp.183
発行日 1979年2月1日
Published Date 1979/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204375
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てんかん患者の数は,日本全国で50万人とも,150万人とも推定されている。しかも長期に亘る薬物療法を必要とするから,大変である。現今の健康保険制度下では最長2週間しか投薬できないから,一人の医師は一人の患者を月2回診察せねばならない。100万人の患者の診療回数は月200万回となる。これは,ごく一握りのてんかん専門医だけでは到底処理不能な数である。どうしても,一般の医師,primary physicianが,てんかん診療チームに参加してもらわなければならない。
一方では,てんかんの本態や病態生理に関する基礎知識や,治療法,指導の基本概念についての,医学の進歩は日進月歩である。この進んだ医療知識を,出来るだけ広く,診療の荷い手ではあるが,てんかん研究については非専門家である人達に,正しく伝え,ひろげなければならない。
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