書評
—中村 隆・編—急性期脳卒中の診断と治療
佐野 圭司
1
1東京大学
pp.963
発行日 1978年9月1日
Published Date 1978/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204300
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- 文献概要
本書は脳卒中多発県である秋田に9年前に設置されて以来輝かしい成果をあげて来ている秋田県立脳血管研究センターのスタッフによるその成果の総まとめである。
まず総論として,秋田県の脳卒中の実態についてふれ,同県が脳出血,脳梗塞,クモ膜下出血ともに全国平均を上まわっている(約1.5倍)ことが示され,さらに同血管研究センターの診療体制と看護の実際についてふれている。さらに脳卒中の診断および検査が一般臨床検査からCT,脳循環検査にいたるまでくわしく述べられている。それにつづいて脳卒中の治療が内科的,外科的にわけて明解に記述されている。つづいて脳卒中集中治療,合併症とその対策(この章は一般医家に大いに参考となるであろう),予後,病理学的検討と詳述されている。
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