連載 私のすすめる本・23
息子から見た永井隆
上野 美代子
1
1日本赤十字北海道看護大学(小児看護学)
pp.994-995
発行日 2003年11月30日
Published Date 2003/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903548
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永井誠一著「永井隆―長崎の原爆に直撃された放射線専門医師』サンパウロ,2000.著者,永井誠一(ながいまこと)氏は永井隆博士(以下,博士)の長男である.時事通信社を定年退職後,永井隆記念館館長に就き,2001年4月,在任中に逝去された.
本著は,博士の生涯を年代順に,島根時代,医大生時代,物理的療法科勤務時代,原子爆弾被爆,復興の時代,病床における文筆活動,最期の時,灯は消えず,と8部構成になっている.博士の生涯について読者に語りかける「息子」がクローズアップされ,それぞれの場面,それぞれの記述に,家族しか知らないようなことや息子としての見方・考え方が著されていて,貴重な著作になっていると感じた.
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