書評
—Dyck P. J. Thomas P. K. Lambert E. H. 著—Peripheral Neuropathy
祖父江 逸郎
1
1名古屋大学医学部第一内科
pp.378
発行日 1976年4月1日
Published Date 1976/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203869
- 有料閲覧
- 文献概要
末梢神経障害は神経疾患の中でも頻度が比較的高く,重要な部分を占めている。原因は広汎で内科的疾患との関連も深く,また最近では産業界で使用されている各種の化学物質や臨床上使用する種々の薬物により末梢神経障害をきたす症例もかなり多く,一般約な関心が高まつている。これまで末梢神経障害を中心にして基礎的事項を臨床全般についてまとめた書物は全くなく,待望されていたが,今回Dr.Dyckらにより編集された"Peri—pheral Neuropathy"が出版されたことは全く時宜に適したものであり,喜ばしいことである。
本書は2巻1500頁にわたる大著で,世界中の末梢神経障害についての第一人者を網羅した78名の執筆者により,それぞれ得意とする項目が分担されている。したがつて内容もすばらしいもので,末梢神経障害の領域における決定版といえよう。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.