書評
—Dorothy S. 他著—Pathology of Tumors of the Nervous System
沖野 光彦
1
1東京女子医大
pp.1149
発行日 1972年9月1日
Published Date 1972/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203183
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本書は改めて紹介するまでもなく,英米の神経科学部門,即ち脳神経外科,神経内科,神経病理にたつさわるものの必読の書である。序に述べられているように,神経病理学を勉強する場合に,Greenfield'sNeuropathologyの姉妹本であり,腫瘍編である。米国では,上記分野の専門医認定資格試験の受験準備書として,レシデントの机上に必ずその一冊を目にすることが出来た。1963年の第2版を最後に7年間にわたり続版がなく,長らく改訂発行が待たれていた。
過去10年間には,電子顕微鏡観察が盛んに行われ,光学顕微鏡で乗り越えることのできなかつた腫瘍形態学に,幾多の知見が加えられつつある。はたして第3版には,従来の光学顕微鏡写真のほかに,脳腫瘍のすべてのタイプではないが,meningi—oma, pilocytic astrocytomaのRo—senthal fiber, oligodendroglioma,ependymoma, neuroblasts, gangli—oneuroblastomaについての電子顕微鏡写真が掲載されている。
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