一冊の本
Pathology of the Gastro-lntestinal Tract
武藤 徹一郎
1
1東京大学第1外科
pp.1104
発行日 1977年8月25日
Published Date 1977/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112602
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本書は日本で消化器を専門とする者には馴み深くなったMorsonの編集によるもので,消化管の病理学的な方面でのトピックス9編が収められている.350頁に155の図表が含まれており,全体としてきわめてわかり易くまた読み易い英語で書かれている.文献の数も豊富で,しかも重要なもののみが選別されていて大変参考になる.
内容は,1)早期胃癌(Johansen),2)Coeliac disease(Thompson),3)胃ポリープ(Elster),4)大腸ポリープ(Enterline),5)大腸の粘液組織化学(Filipe,Branfoot),6)潰瘍性大腸炎の前癌病変(Riddell),7)消化管の内分泌細胞およびそれから発生する腫瘍(Dawson),8)消化管の免疫病理学(Skinner,Whitehead),9)消化器の腫瘍抗原(Goldenberg)と多岐多方面にわたっている.全体としてのまとまりはないが,それぞれの論文はその方面に関心のある人にとっては大変有益であると思う.
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