第30回日本脳神経外科学会総会
一般演題抄録・抄録・追加・討論—一般演題〔1〜53〕
永井 肇
1
,
古瀬 和寛
1
,
坂野 公一
1
,
口脇 博治
1
,
前田 成
1
,
蓮尾 道明
1
,
池山 淳
1
1名大脳神経外科
pp.923-955
発行日 1972年7月1日
Published Date 1972/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203162
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演題〔1〜7〕座長:喜多村孝一 教授
【1】頭蓋内圧上昇時の脳血管反応性
急性頭蓋内圧上昇によつて生ずる病態を脳循環動態の変動から,I.無変化期,II.脳血流の軽度下降期,III-A vasopressor responseが出現するが脳波活動が維持されている時期,III-B脳波の平垣化以後の時期,IV末期に区分し,各段階における脳血管反応性の推移について検討した。また脳血管反応性の変化と,次第に進行する脳損傷との関連をみる為,III期を中心に脳代謝動態の変化を併せて観察した。
雑種成犬を用い,penthobarbital軽麻酔下で,呼吸,血圧,脳血流(heat clearance法),脳血管床内血液量(125I-RISA静注法),脳波,頭蓋内圧などの各種パラメーターの動きをポリグラフ上に連続記録した。頭蓋内圧を大槽穿刺を介してhydrostaticに上昇させ脳循環動態を観察すると共に,各段階に於てCO2負荷などによる脳血管反応性をみた。また,硬膜外balloon法によって同様の頭蓋内圧亢進を生ぜしめて,内頸動脈及び上矢状洞のPO2,髄液中のlactate,creatine phosphokinaseなどの値を測定し対比検討した。
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