第30回日本脳神経外科学会総会
一般演題抄録・追加・討論—一般演題〔54〜105〕
宮崎 雄二
,
田辺 純嘉
,
清水 一志
,
赤川 清介
pp.1067-1100
発行日 1972年8月1日
Published Date 1972/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203175
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演題〔54〜60〕座長:川渕純一教授
【54】 内頸動脈・海綿洞瘻に対する凧揚げ方式瘻孔閉鎖手術
内頸動脈・海綿洞瘻に対しては現今Hamby andGardner (1933)のtrapping法が主なる治療法として行われている。しかし本法においては脳血行障害および視力障害を発生する可能性を有し,また手術効果の不確実なことも常に危惧される。また現在行われている内頸動脈内筋肉片など挿入法は瘻孔のみの閉鎖を目的としたものではなく,海綿洞内の内頸動脈内腔を充填することを目的としtrapping法の欠点をそのまま有している。
演者らは内頸動脈血流に変化を与えることなく痩孔のみを閉鎖しうる手術法を得ようとして動物実験を行い,糸付筋肉片を内頸動脈内に放流し痩孔のみの閉鎖を行う手術法を開発しえたので,"凧揚げ方式"手術法の手術名のもとに発表し3手術例をあわせて紹介した。
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