書評
—上村卓也・鈴木淳一・朴沢二郎著—神経耳科学検査法
佐野 圭司
1
1東大
pp.1236
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202475
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本書は平衡機能検査を主体として神経耳科学—すなわち神経疾患の耳科学的診断—の検査法についてのべたものである。平衡機能検査が単に「耳科学」の領域にとどまらないで「神経学」の名にふさわしい内容をそなえるにいたつた。階梯は著者らによって次のようにしるされている。
—平衡機能の検査の歴史にはその検査対象を末梢迷路障害にとどめず,広く中枢障書にまで広げた時代がありながら,その所見が他に受け入れられ,応用されるところにまでは至らなかつた。その理由としていくつかの点が指摘されるであろうが,結局,その責任はその当時における検査法の微力さに帰せられるべきである。
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