Japanese
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特集 大脳辺縁系
海馬錐体ネウロンの逆行性および正行性反応,その個体発生と薬物効果
EVOKED POTENTIALS GENERATED ANTIDROMICALLY AND ORTHODROMICALLY ON THE HIPPOCAMPAL PYRAMIDS, ITS DEVELOPMENT AND EFFECTS OF DRUGS
秋元 波留夫
1
,
斉藤 陽一
1
,
神保 真也
1
,
平野 源一
1
,
佐々木 日出男
1
,
永田 実男
1
,
森山 公夫
1
,
吉田 充男
1
H. Akimoto
1
,
Y. Saito
1
,
M. Jinbo
1
,
G. Hirano
1
,
H. Sasaki
1
,
J. Nagata
1
,
K. Moriyama
1
,
M. Yoshida
1
1東京大学医学部精神医学教室
1Dept. of Ncuropsychiatry. Tokyo University School of Medicine
pp.839-848
発行日 1961年11月1日
Published Date 1961/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201136
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はじめに
はじめて微小電極を用いて海馬誘発電位の分析を行つたのは,Renshaw,Forbes及びMor-rison1)であるが,彼らは海馬を"単純な皮質"と呼び,皮質の一つのモデルとしてこれを研究することの重要性を指摘した。近年報告された幾つかの研究によれば2)〜6)海馬の誘発電位はスパイクと緩電位から成り,これらの電位と組織構造の関係は,新皮質のそれよりも容易に求めることができる。
最近われわれは,ウサギの海馬について,種々の近傍構造(septum,alveus,fimbria,pre-subiculum及びsubiculum)の刺激による誘発電位の比較層的電位分析を行い7),更にこれらの成分電位component potentialsを海馬内の求心系刺激によつて惹起し,これらの基本的特性について分析を行つた。8)
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