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あとがき
小川 鼎三
,
冲中 重雄
pp.114
発行日 1950年3月1日
Published Date 1950/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200104
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この正月,齋藤眞博士の突然の訃報は全く晴天の霹靂であつた。昨年末に近いころ東京でお會いしたときの元氣一杯のお姿が目にうかんで,幾度も新聞を見なおしたのである。私は學生のとき近藤先生の外科臨床講義でとくにその1回をさいて行われた新歸朝の齋藤博士の腦手術を見せられてひどく驚嘆して以來,同氏をわが國における腦外科の第1人者としていつも仰いでいた。
東大卒業後の私が腦の解剖學を專攻することとなつたときには齋藤博士がウィーンのマールブルグ教授のところでやられた小腦内部の纎維結合關係に關する研究などによつて教えられるところが多かつた。
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