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シンポジウム 新しい精神医学の構築—21世紀への展望
脳科学の進歩と感情障害の研究
Progress of Neurosciences and Future Direction of Affective Disorders Research
山脇 成人
1
Shigeto YAMAWAKI
1
1広島大学医学部神経精神医学講座
1Department of Psychiatry and Neurosciences, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
Affective disorders
,
Neurosciences
,
Vascular depression
,
Neuropsychoimmunology
Keyword:
Affective disorders
,
Neurosciences
,
Vascular depression
,
Neuropsychoimmunology
pp.179-183
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902169
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はじめに
東京都精神医学総合研究所が開設されてからの25年の間に,我が国は経済大国として物質的豊かさを享受してきたが,バブルの崩壊によって豊かさの陰に隠されていた「心の問題」が一気に吹き出し,皮肉にもこれが精神医学へのニーズ増大という結果につながっているように思える。医療をめぐる環境も大きく変化し,技術革新による先端医療が進歩する一方で,インフォームド・コンセントに代表される倫理性の問題や患者の精神的側面も配慮した全人医療が求められている。21世紀の医療に求められる課題としては。
(1)少子・高齢化が進む中で,痴呆や老年期精神障害が増大するにもかかわらず,少ない子どもには不登校,いじめ,薬物乱用などの問題が急増し,その対策が求められる。
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