Japanese
English
研究と報告
感情障害発症の季節性変動
Seasonal Variation of Onset in Affective Disorders
大門 一司
1
,
辻本 哲士
1
,
塩入 俊樹
1
,
北村 隆行
1
,
花田 耕一
1
,
高橋 三郎
1
Kazushi Daimon
1
,
Tetsushi Tsujimoto
1
,
Toshiki Shioiri
1
,
Takayuki Kitamura
1
,
Koichi Hanada
1
,
Saburo Takahashi
1
1滋賀医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry, Shiga University of Medical Science
キーワード:
Affective disorders
,
Seasonal variation of prevalence
,
Sex differences
Keyword:
Affective disorders
,
Seasonal variation of prevalence
,
Sex differences
pp.367-372
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903031
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【抄録】 1982年より88年に滋賀医科大学付属病院精神科神経科に入院した患者のうち,DSM-Ⅲ診断基準に従い感情障害と診断された患者194名につき,DSM-Ⅲ診断基準を満たした時期を発症時期として,大うつ病,双極性感情障害の躁病相とうつ病相,非定型うつ病,非定型双極性感情障害うつ病相に分け,男女別に発症時期の季節性変動について検討した。
大うつ病女性患者のうつ病相は春,秋に多く,非定型双極性感情障害うつ病相は夏に少ないが,いずれも有意の差はない。双極性感情障害女性患者のうつ病相は春に多く,有意の差を認めた。さらに女性については双極性感情障害のうつ病相と躁病相に,大うつ病と双極性感情障害のうつ病相の発症時期に,いずれも有意の差を認めた。男性患者にっいては大うつ病,双極性感情障害ともに季節性はみられなかった。これらより感情障害発症に関して女性がより季節の影響を受けやすいことが示唆される。
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