Japanese
English
短報
うつ病相亜昏迷期に激烈な手段で自殺を企図した感情障害の2症例
Two Cases of Depressive Substupors who Attempted Suicide with Violent Methods
高橋 契
1
,
藤本 香織
1
,
安田 素次
1
Chigiri TAKAHASHI
1
,
Kaori FUJIMOTO
1
,
Motoji YASUDA
1
1市立札幌病院静療院
1Department of Neuro-Psychiatry, Sapporo City General Hospital
キーワード:
Affective disorders
,
Suicidal attempt
,
Violent methods
,
Depressive substuporous phase
Keyword:
Affective disorders
,
Suicidal attempt
,
Violent methods
,
Depressive substuporous phase
pp.765-767
発行日 1997年7月15日
Published Date 1997/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904364
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うつ病患者における自殺は,各種精神障害の中で最も高率に発生するといわれており,その自殺率は約15%2)とされている。このためうつ病と自殺との間に密接な関連が想定されるが,両者の関係を掘り下げた研究は必ずしも多くはない。しかしその中で自殺企図の時期に関しては,うつ病相初期と回復期に多く発生するということが従来より広く受け入れられている1)。
今回我々は,亜昏迷から昏迷といったうつ病相極期において,胸腹部刺傷という激烈な手段により自殺を企図し,救急部に搬入された感情障害の2症例を経験した。両者の企図前の生活背景や心理機制にはいくつかの共通点が認められたので若干の考察を加え報告する。
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