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特集 若年性認知症の疫学・臨床・社会支援
若年性認知症の臨床的課題—前頭側頭型認知症を中心に
Epidemiological Study of Early-onset Dementia in Fukushima and Clinical Issues in Frontotemporal Dementia
川勝 忍
1
,
宮川 明美
1,2
Shinobu Kawakatsu
1
,
Akemi Miyagawa
1,2
1福島県立医科大学会津医療センター精神医学講座
2福島県ふたば医療センター附属病院
1Department of Neuropsychiatry, Aizu Medical Center, Fukushima Medical University, Aizuwakamatsu, Japan
2Futaba Medical Center, Fukushima
キーワード:
若年性認知症
,
early-onset dementia
,
有病率
,
prevalence
,
疫学調査
,
epidemiological study
,
前頭側頭型認知症
,
frontotemporal dementia
,
福島県
,
Fukushima prefecture
Keyword:
若年性認知症
,
early-onset dementia
,
有病率
,
prevalence
,
疫学調査
,
epidemiological study
,
前頭側頭型認知症
,
frontotemporal dementia
,
福島県
,
Fukushima prefecture
pp.1471-1479
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206217
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抄録 全国12か所の若年性認知症の有病率調査の一環として,福島県において若年性認知症の有病率の調査を行った。18歳から64歳の若年性認知症の把握数は463人,推定数は563人であり,対10万人あたりの粗有病率は53.3人,標準化有病率は45.2人となり,全国の標準化有病率50.9人よりもやや少なかった。施設担当者の調査標の集計により,65歳未満の若年性認知症の164例が同定され,診断名の内訳として,アルツハイマー型認知症94人(57.3%),血管性認知症28人(17.1%),前頭側頭型認知症14人(8.5%),レビー小体型認知症/パーキンソン病による認知症6人(3.7%)が上位の4疾患であり,これらは全国調査における割合と同様だった。さらに,生活実態について,本人・家族への質問票調査および訪問面接調査により明らかにした。前頭側頭型認知症では症状が進行した方が多く,無関心が優位で,興奮や行動異常は比較的目立たない例が多かった。
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