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特集 精神疾患における病識・疾病認識—治療における意義
自助グループと病識—「私は病気じゃない」けど「研究」する
Self-help Group:“I am not sick”, I work on “Tojisha-kenkyu”
向谷地 宣明
1
Noriaki Mukaiyachi
1
1NPO法人BASE
1Nonprofit Organization “BASE”, Tokyo, Japan
キーワード:
Consciousness of disease
,
Self help group
,
Tojisha-kenkyu
Keyword:
Consciousness of disease
,
Self help group
,
Tojisha-kenkyu
pp.1447-1458
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205957
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抄録 北海道・浦河で「当事者研究」が行われるようになって20年が経つ。それは70年代の後半から継続されてきた依存症の自助グループや当事者活動などが他の精神疾患にも応用される形で発展してきたものである。その中では,病識が直接的に問われることは少ない。しかし,それは病識が軽視されているからではなく,実際はそれらに参加している当事者ほど自分のことをよく把握するようになっていく。そこでは本人が出すテーマや語りがホワイトボードなどにまとめられ,本人が直接参加している場の中でさまざまなアイデアや意見が交換される。「病気じゃない」と言う当事者も,そこに傾聴と理解,「研究事例」という多くの仲間の経験と協力,本人も予想外のアイデアや応答との出会いを通じて,新しい自己理解と自助の可能性もまた開けてくる。
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