Japanese
English
研究と報告
躁うつ病のうつ病相に一致して増悪したパーキンソニズムの2例
Two Cases of Manic-Depressive Illness with Parkinsonism Exacerbated in Accordance with the Depressive Phase
浅野 聰明
1
,
野間 拓治
1
,
上藤 恵子
1
,
池田 久男
2
,
M. E. Rassouli
2
,
難波 玲子
2
Toshiaki Asano
1
,
Takuji Noma
1
,
Keiko Uefuji
1
,
Hisao Ikeda
2
,
Mohamlnad-Ebrahim Rassouli
2
,
Reiko Namba
2
1河田病院
2岡山大学医学部神経精神医学教室
1Kawada Hospital
2Dept. of Neuro-Psychiatry, Okayama University Medical School
pp.387-390
発行日 1978年4月15日
Published Date 1978/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202747
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
神経生化学,神経薬理学における最近の研究は,うつ病とパーキンソニズムの間に,ある種の近縁性があることを示唆している。パーキンソニズムの経過中にうつ状態を呈したり,実際にうつ病に罹患する事実はしばしば指摘された。また同一家系にパーキンソン病とうつ病とが出現したとの報告もある10)。
Mindham2),Patrick4),Souqués8)らが指摘するようにパーキンソン病に躁状態が合併することはまずないとされているが,われわれは躁うつ病の病歴をもつものがパーキンソニズムに罹患した症例を2例経験したので報告し,若干の考察をしたい。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.