Japanese
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研究と報告
内科外来における抑うつ症—某スラム地域での観察
Depressive States in a Internal Outpatient Clinic : Observations in a Slum
宮田 祥子
1
Sachiko Miyata
1
1京都大学医学部精神神経科
1Dept. of Neuropsychiatry, School of Med., Kyoto Univ.
pp.605-613
発行日 1972年7月15日
Published Date 1972/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201910
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I.はじめに
地域での内科,外科,整形外科などを標榜する一般外来診療所においても,精神神経科的治療を必要とする患者が相当数みられることは,近年わが国においても注目されつつあるところである。著者は,専門は精神科であるが,昭和44年より,京都市内の某スラム地域の一般外来診療所において内科診療担当者として患者に接し精神医学的に観察する機会を得た。そしてその経験から,精神医学的診断を要した患者の中ではaffective disorders圏に属するものがきわめて多いという印象を持った。したがってこの点を確認すべく,昭和46年1月から6月までの期間をかぎり,あらためてできるだけ入念な観察を行なってみた。以下はその報告である。
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