某月某日
某月某日
岩本 保子
1
1厚生年金病院大阪高等看護学院
pp.44
発行日 1972年1月25日
Published Date 1972/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906547
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○月×日
新年がおとずれた.1972年の新しい幕あけなのに個人衛生が悪く扁桃腺をはらしてしまった.そして今,全身状態最悪の時期を迎えてしまった.風邪などと軽く思っていたわけではないが風邪ほど日常の生活を狂わしてしまうものはない.風邪はまさしく万病のもとでもあるし精神をまいらせる.しかし今の私にとってこの風邪は1つの救いであるのかもしれない.30歳の曲り角,現在の私でいるべきか,方向転換をした方がよいか—悩む.あまりにも何事においても性急な私の性質,そして激しさは,自分自身でももてあますときがある.そのような私にとって今回の風邪は精神の安静,肉体の安静を余儀なく必要とさせ自分の今後の方向を見定めるうえにたいせつなもののような気がする.1972年,何かを期待しながら堂々と生きて行こう.
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