実態をさぐる
都市再開発とスラム対策
pp.66-67
発行日 1969年3月10日
Published Date 1969/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204398
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今日,都市機能は大巾にまひしている。交通事情ひとつをとっても具体例はいくらもあるし,都市公害のもつ有害性は,今さら説くまでもない。そのため,生活空間としての都市建設は,単に集落としての条件をみたすだけでなしに本来計画的であることを要する。しかし,その計画を上まわった人口集中は,益々都市の居住性を否定するに至った。東京都の提示したシビル・ミニマム案(中期計画としての最低案)は,これらの点をふまえた再開発案である。
しかし,この都市再開発自体あまり効果的に行われていなかったことも事実でシビルミニマムでも都市の構成のみがようやく整えられるくらいのものでしかない。とくに保健問題については,きわめて貧困な状態である。(表1)
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